はじめての庭づくり記事~ライフスタイルから2~

外での食事は特別な時間

1.ライフスタイルから庭づくりを考えてみよう ~お勧めのガーデンライフ~

今までの記事で書いてきた通り、庭は使う人のライフスタイルに合わせて価値ある空間にするべきだと思っています。でも、はじめて庭を持った時から、自分の将来のライフスタイルまで見据えて、庭のいろんな価値を知っているという方も少ないと思います。お勧めの例として最大公約数的な、多くの方が庭の価値を共有できる事、お勧めガーデンライフをご紹介できればと思います。

a) ベンチだけでもプライベートな外の居場所を・・・

室内と屋外では別の心地よさがあります。室内はエアコンや加湿器で常に同じぐらいの環境に調整している事が多く、「安定」が魅力です。それに比べて外は環境に変化があります。雨風の強い日もあれば、ぽかぽかと暖かい日も、そよ風が気持ちいい日もあります。良く一年に10日は室内より外が気持ちいい特別な日があるといいます。いつも外でご飯を食べる必要はないけど、そんな気持ちいい日に外で過ごせる場所があるだけでも大げさかもしれないけど、人間として地球に生まれて来られた幸せを感じずにはいられません。プライベートな空間で、ベンチでもテーブルセットでも、あれば、そんな特別な日に食事でもコーヒー休憩でも、読書でも、時にはノートパソコンで仕事でも様々な事に「庭」を使えます。屋根のあるデッキ等のように室内と屋外の中間的な「外中空間」もとても使い勝手の良いものです。そして、そんな居場所には「プライベート感」が重要です。庭全体を囲うプライベートもありますが、居場所の近くに木を植えたり、デッキそのものに一部フェンスを付けてプライベートにするだけでもOKなので、どうしようか悩んでいたらぜひ、くつろげる外の居場所を計画してみてください。

b)景色をデザインでコントロールする

窓からの景色で毎日の気分が変わる

都内など都市部の住宅環境では外に居場所を作るほどのスペースがない場合が多いです。そんな時も外の良さを感じる居場所は無いわけではなく、室内が居場所という事になります。室内は作らなくても最初からプライベート感はあります。窓を開けて、ソファーから庭を見たときに、前述のデッキのベンチで過ごすのと近い環境が作れたらそれでOKです。ポイントは「樹木」個人的に、室内と屋外の圧倒的な差は樹木があるかないかだと思っています。人は遺伝子レベルで環境調整をしてくれる存在、樹木を見たときに安心するのではないかと・・・都市部で生活をしていると、自然を求めてキャンプに行きたくなったりするのも1つで、自然といえども草原や砂漠にはあまり行きません。人は樹木に会いにいっているのだと思います。日々の暮らしの大半が室内であっても、ぜひ窓から見える良い位置に良い枝が見えるような「樹木の配置」を考えて景色、生活環境を考えてみてください。これは、庭を考えるときにこそできる大きな事です。

環境調整という意味での樹木の話もすると、庭の多い、南側だけでなく北側の窓のそばに樹木を植える事もお勧めです。最近厳しい暑さの夏を想像してください。家の天窓をと北側の窓を開けると、室内の暑い空気は上に上がるので、天窓から逃げていきます。その時に逃げていく力で、北側の冷たい空気を室内に引っ張り込みます。補足すると、水1gの蒸発で600カロリーの熱が奪われます。樹木の葉からの水分の蒸発でももちろん熱は奪われます。神社など大木の下が涼しいのもこうゆうわけです。そんな涼しさを室内に引っ張り込む流れを北側の木でつくります。目に見えるてわかりやすい効果、お日様や風から守る、目線を遮る、癒される以外にも、樹木は大きく活躍します。まとめると、中からの見た目と、外からの見た目、借景を考えた外ならではの景色(樹木の配置)を考え、可能なら外にもプライベートな居場所をつくる。シンプルだけど、これができただけでも、すでに庭は大きな価値ある空間になると思います。

c)庭の計画は頼むか自分たちでやるか?

ガーデンデザイナーは様々な経験に基づいたアドバイスや提案ができるので、計画から相談することはお勧めです。ただ、「庭」って様々な事が絡むので、デザインのテイストにしても得手不得手はデザイナーでも個人差があります。良くホームページや施工例を見て、合いそうな人に相談をしてください。自分で、庭のデザインからやる場合にはある程度の知識があった方が良いと思うので、本などで勉強したり、自分の好みの探求をしっかり行ってください。私たちアトリエ朴では、この中間的な「DIYガーデンアドバイス」というものも行っています。これは、DIYでお庭を作ろうとされている方のお庭へ直接伺い、プロの目で現場調査、ヒアリングを行い、レンガの敷き方やデッキのつくり方など特に教えて欲しい3項目についてしっかりお話をして、そのほか、ヒアリングを基にしたラフデザインをその場でつくります。ビスはステンレスを選んだ方が良いとか細かい話の他に、大事なのは、コストコントロールのアドバイスもできるところ。人が歩くだけで、車が載らないならアプローチの下地はそんなに厚くなくて大丈夫とか、この道具はきっと使っても一回だからレンタルでいいんじゃないか?とか。金額は約半日で25000円です。(アドバイス後、樹木やレンガなど部分的ご依頼いただいた場合、アドバイス料はご返金致します)ヒアリングを受ける事で、自分自身の庭へ求めるものも整理されてくると思います! DIYガーデンアドバイスの詳細はコチラから。