管理の楽なお庭へ~メンテナンスはしないつもりで~

5.管理の楽なお庭へ~メンテナンスはしないつもりで~

ナチュラル感は残して植栽面積を減らす例

最後の章は、どうすれば施主にとって良い空間になりやすいかを15年ほど考え続けてきて思う事を書かせていただきます。それは、庭計画の際にメンテナンス頻度は自分ができると思っている量の1/4ぐらいで計画した方がうまくいくという事です。緑の良さを知っている、好きという事と、メンテナンスができるという事はイコールではありません。子供さんが小さければ家事や育児でも大変だし、旦那さんも仕事が大変だったり、庭作業があまり好きではないかもしれません。人は歳もとっていきます。緑が感じられることは人生を豊かにしてくれますが、ポイントを抑えて庭をずっと好きでいられる空間にしましょう!

a) メンテナンスが少なくて済む庭とは

雑草は裸地の面積がポイントです。上の写真のように、物理的に土の面積を減らすことは効果的です。緑の量は樹木で補えばいいと思います。そして、雑草は生えるものだと思ってください。その時に、フォーマルな庭だと雑草が生えるだけで気になりますが、カジュアルな庭はそれも空間の持つ魅力の一部にさえなってくれます。整形式のきちっとしたお庭をデザインするというよりも、庭を屋外なりの居心地の良い場所にすると思った方が庭と楽に付き合えます。芝生を例にとると、いつもゴルフ場のグリーンようにピシッとした長さにして、雑草を許さないように管理しようとしたらグリーンキーパーが必要?です。でも、公園のように低い緑の地面ならいいって思えばクローバーが映えてきてもムキになる事もないし、たまーに雑草と芝をまとめて草刈り機で刈れば時間も早く済みます。森の中に庭を作ったつもりで、自然なウッドランドを作って、安定したデッキだけ広くつくる事もお勧めです。

b)華やかさと安定は反比例

成長もゆっくりな常緑低木「斑入りヤブコウジ」

家を買ったとき、緑へのあこがれというよりも女性なら花へのあこがれも持っていると想います。でも、華やかさを追いすぎると1年草の割合が増えて植え替えが多く必要になります。華やかにしたい→美しくしたいに転換できるとカラーリーフなどローメンテナンスな植物を使ってでも庭を美しくすることができます。あと、綺麗でもはびこる植物は枠の中でしか使わない、樹木・低木をうまく使う。このあたりもポイントになります。樹木も、刈込だと少し徒長枝(ぴょんと育った枝)が出るだけで、乱れた感じになるけど、自然樹形は、少し伸びても目立たないです。

また、庭の構成比率で植栽はレンガなどに比べてローコストです。庭が広い場合、コスト面から植栽をうまく使う必要も出てきます。そんなときは、環境に合った植物で、ローメンテナンスな植物をできるだけ群で使うように植えます。(植物が違えば成長スピードの違いでまめな手入れが必要になります)

群植のホスタの例

c)ポイントのおさらい

・雑草の生えそうな日なたの裸地がどのくらい残るか?

・雑草に寛大な庭の雰囲気か、雑草が目立つ庭か?

・環境に合った植物かどうか?ローメンテの植物の割合はどのくらいか?

・メンテナンスを自分でやるか人に頼むか?

メンテを頼む事ができれば、多少お金がかかってもこれも一つの手だと思います。旦那さんが仕事で1日いくら稼いでくるか考えると、無理にけんかして剪定をやってもらうより、外で得意な事で稼いでもらってきた方が得かもしれません。雑草取りもこの先の作業日数を考えたら安定エリアの割合を増やす検討も大切になります。植栽時の植物選びも含めてじっくり考えてみてください。管理を楽にすることはすごく大切な事だと思います。