人・庭・小屋

荒材は塗装だけでも大変!

今年の春過ぎたあたりから打ち合わせに「小屋」というワードがたびたび出てきました。これはある意味嬉しい事です。お庭って「家」と比べて様々な価値観があると思うんです。だって庭の無い家だってたっくさん成立しているわけですから、ある意味無くてもいい空間なんです。でも、住人にとって価値ある空間になっていれば人生を豊かにしてくれる場所でもあります。あたりまえだけど、人の数だけ価値観があり、趣味も生き方も、大切な物も、大切な時間も人それぞれ。

塗装よりマスキングが大変?

何が言いたいかって、右向け右ではなくて趣味嗜好、ライフスタイルが自分の居場所に表現できていた方が豊かになる。そして、その価値観が表れやすいのが「小屋」なんじゃないかって。プラスアルファの空間だからこそ、趣味の空間にできる! イギリスでは1000ポンドの賞金が出る「小屋コンテスト」が開催されているらしいです。きっとこれは「小屋コンテスト」でありながら、ライフスタイルコンテストであり、幸せの価値観コンテストなんだろうなって思う。あんな暮らし方いいねって「憧れ」が生まれ、「幸せ」も増えていく。日本でもこれからの本当の豊かさを追う意味でも「小屋のある庭」コンテストを開催して欲しい、っていうかできないかな? ある程度コンセプトとアイディア勝負になるように小屋の材料費30万以内とか縛りを設けてやったら面白い作品、提案たくさん出そう!誰か15組に小屋の制作補助金30万円と、賞金の500万円くらいで、1000万くらい?用意できる人いないかな?アウトドアの企業さんとかぜひ。メリットは、人々の幸せをつくるきっかけが作れる事?

ガーデナーでイラストレーターの大野八生さんの使われている小屋

 

色々調べるために展示場もまわりましたが、キットでもだいぶ面白い小屋ありますね。写真のサンハウスは、高広木材さんが輸入されている小屋で、会社の前に小さなお庭があり、小さくても深みがあって、木の管理の仕方とかも凄く共感が持てたので、どなたの管理か尋ねたら、著名な大野さんの管理でした。凄く素敵な空間でした。小屋の中もリアルに庭の手入れ道具などがあり、良い時間が過ごせそうな、豊かな空間でした。

人の価値観を抽象化したような存在が小屋であり、庭も様式にとらわれず「人」ありきで豊かな空間であって欲しい。この先、庭に小屋が増えて、織物する人もいれば、革細工する人もいたり、小説家の仕事部屋だったとしても面白い。小屋や庭がいろんな豊かな時間を感じる象徴になればと感じます。来年は5~10個ぐらい小屋の制作に携わりたいな!