接点空間

重厚な御影石と樹脂木のデッキ

今つくらせていただいているお庭でも、前の現場でもいつもついてまわる調和の課題があって、それは「新しい物と古い物」「重い物と軽い物」「和と洋」など異なる物がぶつかる接点空間の馴染ませ方。こんな時、お庭の利点として、「植物」というジョーカーがある事はとても救いだと思う。嬉しい事に、草にはあまり「新しい・古い」を感じる事が無い。だから新しい物の傍にキチジョウソウが生えていても馴染むし、古い物の傍でも似合う。という事は、間に入れたらふたつを馴染ませてくれる。和と洋でも同じで、緑は和でも洋でも似合うから、間に置いたら馴染ませてくれる。

とは言え、なんでもかんでも似合うかというと、洋風の構造物の隣に、玉散らしのマキはさすがに似合わないし、真新しいデッキの傍でも700年物のオリーブは植え場所を選ぶかもしれない。

とは言え、デッキも一年すれば真新しさは薄れ、(ポリフェノールが抜けて褐色に)このオリーブの幹肌とも調和してくるかもしれない。

とは言え、とは言えって馴染む物、美しく見えるものを追い続けるのも庭の楽しみですね。