町歩きの楽しみとは?

R加工の自然石

昨日は、とても贅沢な時間を過ごさせていただきました。業界に足を入れ始めた20年前から著書を読ませていただいて参考にしていて、今でも色々教えていただいている、本当に本当に大先生2人と町歩きをさせていただきました。まずは五反田で待ち合わせて白金を歩き池田山公園を目指します。ここも、数年でどんどん景色が変わってしまっているそう。今のうちに見ておくことの大切との事です。高級住宅地なので、使っている石や、石の加工にも立ち止まってしまうものが多くありました。

いやいや本当に品川の公園です

東京に行くと街中に行く恐怖を今でも感じますが、池田山公園はここ東京だよな?って再確認したくなる規模。大名庭園跡は小さくなっても規模が違います。ここは岡山藩主の池田氏の下屋敷跡。山というだけあって、五反田から登ってここに来ました。三田用水路跡などの推理も入りながら、高低差による当時の工事の想像、奥深い会話に入れるはずもなく、私はただただ聞くばかりでした。

最後に見せてくれたのはシュラトン都ホテルの庭。実業家から政治家になって活躍した藤山愛一郎氏の邸宅跡に1979年建設され、建築の設計はアメリカの建築家ミノル・ヤマサキ氏で、庭園は建築家の村野藤吾氏の設計だそうです。お庭には不思議な構造の池、鍾乳洞の石筍、海外の石像、日本庭園には使われないサンゴ石など、たぶん日本庭園を見てきた方からすると不思議な置物とつくり。「あなたはこの庭をどう見ますか」・・・問われた時、評価、感想を言うには、知識が足りなすぎる何も言えない自分に出逢いました。聞き耳立てたり、帰ってから調べると一般の方の感想は「見事な日本庭園」です。でも、日本庭園の知識が少ない自分から見ても、不思議なものが確かに多く、勝手な解釈では遊び心を感じました。

先生の推理にも出ていた「妖艶な遊び」「子孫繁栄」みたいな部分も私の持つ軽いチャンネルにも引っ掛かりました。恥ずかしくてその場では言えませんでしたが、ハートとも唇ともとれる形が石に掘られているだけでなく、要所の踏み石などにも多々その形が見られたんです。

下がわかりにくいかな?

ここに使うのはわざとじゃないかなあ・・と勝手に思ってしまいました。

そしてここの木は縁結びの木としてひそかに人気の「相生の木」1本の根から2本出生えている様子が夫婦が仲むつましく暮らす様子という木。

でも、これだけじゃないんですよ。良く見ると他のエリアにも相生の木があるんです。

裏手の方の相生の木

なんか、村野藤吾氏が実はすごく遊び心のある人だったとしたら、何年か木と木を意図的にくっつけておいたんじゃなかろうか・・・・そんな男女の事を裏テーマで考えながら作ったのかなあとか思ってしまいました。そういえば、池の水さえ、穏やかな方と荒い方から落ちて来て女滝と男滝が?融合する変わったつくりなんですよ!これが本当だったら面白い!またそんなこじつけ探しに行こうかな?

と、思ったところで、レベル関係なく町歩きや庭の読み解きという面白さを教えていただくために大先生2人が誘ってくれたんだなあ・・・と気づいた1日でした。

ちなみに私は五反田待ち合わせを勝手に頭が変換ミスして駒込と手帳に書いてしまい、山手線の真反対で大先生2人をお待たせしてしまうという大失態。

反省。