昨日の午後、横浜へ勉強に行ってきました。上映会という形でしたが、ニューヨークの廃線を利用した“ハイライン”の植栽デザイン等を行ったピィト・アゥドルフさん(世界的にもっとも関心を集めるガーデンデザイナー)の言葉の数々を聞いてきました。自然の中へ入っていったときに感じる“美しい!”という感じを表現したい。と言っていました。人工美をつくる事ももちろんあるけど、この言葉は庭をつくる人なら多くの人が思うこと。ここまではそんなに変わらない。
でも、圧倒的な美しい庭の理由は、自然を真似するのではなく、美しさにピントをぐっと合わせて、自然を抽象化しているところかと感じました。言葉としては、自然を作っているのではなく、“自然の中で見たいと思う景色をつくっている”そうおっしゃっていました。
自然の中で見つける花の群集も美しいと思います。でも、本当の美しさを追求していくとシードヘッドのような枯れ行くものの色が落ちてフォルムが強調された姿や庭が秋に茶色くなって調和していく姿、これも本当に“美しい”。この辺りの美しさの見せ方、ピィトさんは、美しさを観察する名人だと感じました。
また、仕事の進め方に関しては、ヨーロッパと日本の違いとして、日本で“ヘッドガーデナー”と名乗る人が今何人いるのだろう??と、考えてしまいました。良い庭を育てるにはこの役割の重要性を感じます。庭が増えて、学ぶ場所が増えて、日本にもこのスキルを持った人を増やすことが大切だなぁと思いました。
そして、嬉しかったのは、八王子でボランティアさん達と育てている「道の駅滝山のナチュラルガーデン」。ここのボランティアガーデナーの方々もこの映画を見に来てくれました。ピィトさんの庭をみて真似したい美しさなど、色々話し合って来年、再来年とどんどんきれいに進化させたいと思います。
大きな公園とか、空いた土地を使って、花以外の美しさにピントを合わせた庭をどんどんつくりたいなあ。上映中、気持ちがそわそわしてしまいました。近いと嬉しいけど広い庭、広い空き地ある方、民間事業として有料公園をつくる、ガーデンプロジェクトはじめませんか?(少しの黒字と多くの笑顔をつくれる気がします)