20㎝に100輪~ (Spiraea thunbergii) 

ユキヤナギ “フジノピンキー”

今年は春が早そうですね~ 喜びと共に焦りも感じる春の気配です。

今日お伺いさせていただいたお庭でもユキヤナギの可愛らしかったこと。人はあまりに見慣れてしまうと、斬新さを感じないという視点からデザイン劣化という、ある意味つまらなさを感じてしまいます。例えば、丈夫で管理のしやすいサツキツツジはその性質ゆえに公共植栽でも良く使われるので、サツキツツジを植えるとつまらなく感じてしまう・・・このユキヤナギも近い物があるのかもしれません。でも、言葉を言い換えると丈夫さ、管理のしやすさで太鼓判を押された品種であり、あとは使う人のプロデュース能力次第という見方もできるのかも・・・。

バラ科シモツケ属の落葉低木で、1m~2mぐらい(日本の庭ではすごく使いやすいサイズ)

最終的にはこうゆう計算できる子達をどううまく使うかってのが「手間のかかりにくい美しい植栽・空間づくり」の肝になる気がします。一枝の20㎝ぐらいで数えたら100輪以上咲いてます。じゃあ全部で何輪咲くかってとこまでは有福コンピューターでは処理しきれませんでした。

ピア仙川の森

Bird Cage Light

調布市にある仙川駅は、若い人も多く、美味しいお店などもたくさん集まる人気の街です。こちらで駅から歩いてすぐの新築の賃貸アパートの前庭部分の植栽など行わせていただいております。素敵なピア仙川の設計を行った会社の建物がすぐ隣りで、緑のエリアを共有する素敵なコンセプト。(限られた空間を足すと森のような空間に!)そのための手法として、緑と共に、Bird Cage Lightをたくさん散らばせるという、これまたワクワクするやり方。準備段階からドキドキしました。

夜が楽しみ!(イラストはイメージです)

落葉樹が芽吹き、植栽が落ち着いたころの夕方、ここはどんな空間になるだろう・・・

ポール型のライトも設置

室内もいつも素敵で、真剣にここに住みたいなって思います。現在色々ご相談いただいている仕事は多種多様なミッションで、打ち合わせから、施工までの期間で色々悩み考える事ができ、ワクワクや時には緊張もあるお仕事がいただける事に感謝しております。学びと挑戦を胸に休まず頑張ります!

Dianella ensifolia

 

斑入りキキョウラン

5年ほど前に植えさせていただいたナナミノキの下できれいな葉を見せていたディアネラ。ヤブランとかより葉も大きくて、ニューサイランに近いイメージかな?でもこっちの方が協調性があって優れたバイプレーヤー的な感じ。このディアネラ、和名でキキョウランは、寒さがギリギリな感じです。今年はこの通り地上部も傷まずきれいに残ってる。去年の-8℃などはどうだっただろう?でも大概は地上部が傷んでもまた5月ごろ芽を吹き返してくれる。吹き返してくれると言えば、5年前?の新潟のらん展で使った残りのクワズイモ(観葉)毎年外でしっかり葉を出してくれます。去年の寒さにも耐えてちゃんと芽吹いてくれました。意外と強健なんですね。そんなクワズイモを見習って私も弱そうに見えて強い人になろう。

この冬は規模も様々、色々な案件をいただいていて、おかげさまでテレビの反響もあり、現在一日に多くの色々なメールをいただいております。(本当に嬉しく、ありがたく思っております)できる限り3日ぐらいのうちには返信できるようにと気をつけておりますが、返信したつもりになっていて忘れてしまったりすることもありますので、1週間返事がないなどありましたら確認のメールをいただけると幸いです。一軒一軒、喜んでいただけるよう一丸で取り組みたいと思っています。

明日も、ハンギングバスケット協会でのセミナーがあり、多くの方の前でお話しさせていただきます。会員以外の一般の方の参加も多いようで、来ていただいた方にきちんと来てよかったと思っていただけるようしっかり話をしてきたいと思います!

Post&Rail

うらやましい借景

ポスト&レールって意外と聞きなれない言葉ですよね?ポストは“柱”で、レールは“横桟”みたいな感じでしょうか。フェンス程がっつり面をカバーしないシンプルな物。洋書などでは良く出てくる物なんです。どんな時に使うかというと・・・圧迫感を出したくない時、目隠しをしないで場を良い意味で共有した雰囲気を出しながら、最低限のプライバシーラインをそっと主張しておく時。先日作らせていただいた土留めとポスト&レール。縦の樹木の借景にそっと横のラインが入る事で隣の土地の見え方まで良くなりました。それにしてもこの借景は羨ましい。ワイルドフラワーのタネ蒔きたいですね。

テクスチャと、素材はこんな感じ

 

ポスト&レールはたまーに使っています。ちなみに、カントリーテイストの牧場柵みたいなのもポスト&レールのつくりが多いですよね。あれは、100Mとか境界が長すぎて、まともに作ったらえらいコストかかるから、抜いたつくりにする。コスト面ももちろんメリットありますね。

右手前もポスト&レール

今日、最後の放送のあった趣味の園芸の解決ガーデンマスターでもこの通り、右の手前にさらりと入れる事で、さりげなく「ここから先はプライベートゾーン」みたいな主張をしています。でも同時に、樹木や草の縦ラインとポスト&レールの横のラインが良い絡みを見せてくれるんですよね。太さや、材質などでも表情はかわりますね。

sin cos tan

三角地に物置計画

 

先日作らせていただいたお庭も、今デザイン進めさせていただいているお庭の中だけでも3軒ほど敷地の都合で“三角”になる部分がありました。室内で三角スペースがあると(あんまり無いか?)困ってしまうけど、お庭の場合は植栽にとって、都合の良いエリアの場合が多いです。だから三角地を見るとむしろ「おっ♪」って思います。

先日のお庭では、植栽ではなく収納スペースであり、敷地の背景としてのシェッドスペースとなりました。でも、けっこう計算が大変だったり、圧倒的に四角いシェッドや小屋を見慣れているせいで、サイズ感覚が見る角度によって、すごく小さく見えたりすごく大きく見えたりしました。

正面から見るとすごく大きい。実は1.6㎡程のシェッド。

絶対読んでいる人いないでしょうけど、もし中学生がこのブログを読んでいて、「sinサイン cosコサイン tanタンジェント」なんて覚えても社会で使う機会ねえだろって思っている人が居るとしたら、「三角関数めちゃくちゃ大事だぜ」ってアドバイスしたいです 。でも計算は三角関数の便利な計算サイトとかあるから、どこを求めるには、どこを優先して決めるかとか、理屈だけ覚えれば良いとは思います!

Bird cage project

欅のデッドヘッジ

 

庭は自由で、時々遊び心を持った事をやらせていただける事があります。昨年11月末辺りから、試作を作ったり少しづつ皆でコツコツ進めてきたプロジェクト。いよいよ準備も追い込みに差し掛かってきました。遊び心がある内容は、心が躍るけど同時に縮み上がるという不思議な気持ち。小説は、1%の嘘と、99%のリアリティで面白さを出すと聞いたことがあります。中学生の頃好きだった「赤川次郎の三毛猫ホームズシリーズ」。これは猫が事件を解決するという1%の嘘をその他は徹底してリアルに書く事で面白くしています。猫が事件を解決して、犯人も空を飛んで、刑事がタイムスリップし始めたら面白さが消えてしまいます。99%のリアルが1%の嘘を際立たせるらしいです

空間の遊び心も、全て遊んではただのやんちゃな空間になってしまう。 遊び心を“アリだな”って思ってもらうには見た目の完成度が必要、慎重に慎重にという気持ちです。まして遊び心の空間は大抵の場合、はじめてのチャレンジが多く、やってみないとわからない事もあります。

昔ガーデンショーでインダストリアル的な格好良さを求めて、エキスパンドメタルという素材をフェンスに使ったら、動物園にしか見えなかったり。。。。だから、怖がる気持ちも大切で、どちらかというと躍る心を抑制しながら、怖がる気持ちを前面に出して作業を進めています。今はもっともっと怖がろう。

BIRD CAGE

Eテレ 趣味の園芸放送予定

2月第4週の放送です!

先日収録した、ガーデンマスターの放送予定が決まりました。今月第4週の放送です。いつもブログで書いたり、仲間と話したりして確認しているような魅せ方のコツとかが、さらっと話せれば良いのに、カメラがこっちを向いていると意識したとたんに、いつも話す事が出なくなってしまう。自分をしっかりと持っているカメラぐらいで動揺しない人がテレビの仕事は向いているんだろうなあ。

2/24日の放送予定となります。ガーデンマスターは3回目ですが、ずっと2月の施工・植栽でした。今思うと、そのおかげで、植物の表面的な美しさだけじゃない、何か庭や園芸を楽しむためのメッセージを作らないとと、考える事、ミッションをいただけた気がします。テレビに出られるのはこれが最後になると思うので、タイミングがあったらぜひ見てあげてくださいね!出版の本のイラストは長野さんが書いて、お客様との施工準備、フェンス準備など小林さんが進めて、当日は中島君も色々頑張って、アトリエ朴一丸で挑んでいます。

実は有福は、当日植える“アセビ”を車に積み忘れて大変な事になりました。たぶん最初無かったアセビがいつからか突然植わっているという内容になるのでは?とひやひやしています。

接点空間

重厚な御影石と樹脂木のデッキ

今つくらせていただいているお庭でも、前の現場でもいつもついてまわる調和の課題があって、それは「新しい物と古い物」「重い物と軽い物」「和と洋」など異なる物がぶつかる接点空間の馴染ませ方。こんな時、お庭の利点として、「植物」というジョーカーがある事はとても救いだと思う。嬉しい事に、草にはあまり「新しい・古い」を感じる事が無い。だから新しい物の傍にキチジョウソウが生えていても馴染むし、古い物の傍でも似合う。という事は、間に入れたらふたつを馴染ませてくれる。和と洋でも同じで、緑は和でも洋でも似合うから、間に置いたら馴染ませてくれる。

とは言え、なんでもかんでも似合うかというと、洋風の構造物の隣に、玉散らしのマキはさすがに似合わないし、真新しいデッキの傍でも700年物のオリーブは植え場所を選ぶかもしれない。

とは言え、デッキも一年すれば真新しさは薄れ、(ポリフェノールが抜けて褐色に)このオリーブの幹肌とも調和してくるかもしれない。

とは言え、とは言えって馴染む物、美しく見えるものを追い続けるのも庭の楽しみですね。

Eテレ・趣味の園芸 ~解決ガーデンマスター~

奥にいるのは“ナビゲーター三上君!”

昨日、Eテレ、趣味の園芸の解決ガーデンマスター収録が行われました。感想は・・・とにかく“ほっ”としました。今年インフルエンザにかかっていない事が、ちょうど収録日に来るんじゃね??みたいな嫌な予感があったのと、実際3日程前から口内炎ができはじめたり、身体がぎしぎしと風邪の前兆になっていたのでびくびくしていましたが、とりあえず無事に終わってホッとしました。

今回の依頼者は和モダンの庭にしたいというお話で、あるものを利用したりしながら植栽とフェンスでリガーデンした感じです。私は、国のテイストにこだわりをあまり持たずに庭を考える事が多いので、その部分で表現の難しさは感じました。例えば、モミジを使ったから和の庭とか、バラを使ったからイングリッシュガーデンという話も違うし、園芸、植物の番組で短い言葉で精神論を話す事も求められていないのはわかっていて、これは今回の依頼者や、視聴者が空間を見てどう感じていただけるかがある意味全てだなあ・・・と。

もう一つ大切な事は予算への考え方。お庭づくりを生業にしているけど、DIYでお庭をつくる人の事を大好きな私は、趣味の園芸のスタンスが好きです。今回番組内で紹介される予算は確か、18万ぐらいです。でも、この価格の中に人件費は含まれていません。本当の「材料費」です。実際にご依頼者の方がご自身でも植えたり、DIYの価格です。前準備部分として、木材のカットや防腐剤の塗布、カンナがけなどスタッフが正月休み返上で番組のDIYサポートとして、じっくり進めてくれました。ライトの制作などもいわゆる鉄の値段。なので、仕事であれば通常この辺りの現場以外の加工代も全て必要になります。でも、逆に言えばDIYでお庭をつくろうと思えば、全て自分で行うと番組のような感じで材料代と自分の身体でお庭づくり可能です!伝えたい事の一つとして、①既製品を使うと選択肢が多く想像もしやすく、きれいにいく。②木材や、石といった「素材」から手をかけてつくると材料費は抑えられて、自分で色々細かいところにこだわれる。③あるものを使うとコストが抑えられてアイディアやオリジナリティが出やすい。などなど、それぞれにメリットがあります。今回の収録は②と③のミックスのような考え方でした。

プロに頼んでも、ハーフビルドでも、全て自分で作ってもいいから番組きっかけでお庭を楽しむ人が1人でも増えてくれたら今回の仕事行った意味があるなあ。。。と嬉しく思えます。

余談ですが、三上君の好青年ぶりも、仕事への取り組み方も、相変わらずお世辞抜きでリスペクトです。はじめて逢った弊社スタッフも、すっかり魅了されていたみたい!?

変更後のお庭

サルスベリ(Lagerstroemia indica)

自然樹形のサルスベリ

一般にサルスベリというと、さるでも滑るという幹肌と、樹木なのに花期が長い事、そして「強剪定に耐える」という事が良く知られています。そして、①強剪定に耐える②春からの新梢に花が咲く この頼もしさゆえに、、、庭の中では冬に強い剪定をされ管理される事がほとんどです。だいたい切るところが決まっていて、あまり考えなくてもすぐ剪定ができて、サイズ管理も計算できるとなると多くの場合、「こぶになっているところで切り戻す」という剪定になります。その姿は、風情を感じる姿ではない事がほとんどで、嫌いな樹木にサルスベリをあげる方も少なくありません。

でもね、自然樹形で、本来のサイズに育ったサルスベリ美しいんですよ!(写真見て。冬の姿だけど)これで花も長く咲く。緑もきれい。うどん粉病がたまに出るけど幹も素敵だから、総合的に良い木だと思います。「西の魔女が死んだ」を書かれた梨木果歩さんの小説に「家守忌憚」という本があり、サルスベリが主人公に“恋”をするんです。素敵な切口。この話の影響もあって、自分はサルスベリが好きなのかもしれません。この大きなサルスベリを何本も持っている生産者さんいますので、植えたい方はお声がけください。

 

ナチュラリスティックな植栽

ピィト・アゥドルフさんのドキュメンタリー上映会

昨日の午後、横浜へ勉強に行ってきました。上映会という形でしたが、ニューヨークの廃線を利用した“ハイライン”の植栽デザイン等を行ったピィト・アゥドルフさん(世界的にもっとも関心を集めるガーデンデザイナー)の言葉の数々を聞いてきました。自然の中へ入っていったときに感じる“美しい!”という感じを表現したい。と言っていました。人工美をつくる事ももちろんあるけど、この言葉は庭をつくる人なら多くの人が思うこと。ここまではそんなに変わらない。

でも、圧倒的な美しい庭の理由は、自然を真似するのではなく、美しさにピントをぐっと合わせて、自然を抽象化しているところかと感じました。言葉としては、自然を作っているのではなく、“自然の中で見たいと思う景色をつくっている”そうおっしゃっていました。

自然の中で見つける花の群集も美しいと思います。でも、本当の美しさを追求していくとシードヘッドのような枯れ行くものの色が落ちてフォルムが強調された姿や庭が秋に茶色くなって調和していく姿、これも本当に“美しい”。この辺りの美しさの見せ方、ピィトさんは、美しさを観察する名人だと感じました。

また、仕事の進め方に関しては、ヨーロッパと日本の違いとして、日本で“ヘッドガーデナー”と名乗る人が今何人いるのだろう??と、考えてしまいました。良い庭を育てるにはこの役割の重要性を感じます。庭が増えて、学ぶ場所が増えて、日本にもこのスキルを持った人を増やすことが大切だなぁと思いました。

そして、嬉しかったのは、八王子でボランティアさん達と育てている「道の駅滝山のナチュラルガーデン」。ここのボランティアガーデナーの方々もこの映画を見に来てくれました。ピィトさんの庭をみて真似したい美しさなど、色々話し合って来年、再来年とどんどんきれいに進化させたいと思います。

滝山ナチュラルガーデン2年目

 

大きな公園とか、空いた土地を使って、花以外の美しさにピントを合わせた庭をどんどんつくりたいなあ。上映中、気持ちがそわそわしてしまいました。近いと嬉しいけど広い庭、広い空き地ある方、民間事業として有料公園をつくる、ガーデンプロジェクトはじめませんか?(少しの黒字と多くの笑顔をつくれる気がします)

考えて行動する?行動してから考える?

bird cage light

「考えてから行動する?行動してから考える?」

効率という軸で考えると、内容によってどっちが良いか違って来ると思う。

小屋を作るなどの作業はしっかり考えて模型や図面があった方が木材の切断など下ごしらえの同じ作業をまとめて行えるので効率が良いはず。

でも、真っ直ぐのアプローチと角度のついたアプローチのぶつかる部分、間に入れる石の角度などは、三角関数で計算するよりも現地で当てて線を描いた方が早いかもしれない。

植物を植える時も、カラースキーム(色彩計画)を行ってから植えた方が失敗は少なくなる。

でも基本計画として色彩計画があっても、植栽にも三角の石的な部分は多々存在し、試しに置いてみる事で花の色だけでなく、葉の色、はたまた形や質感の相性まで含めて、よりジャッジしやすくなる。

デザインの世界ではこの試した数が蓄積された引き出しとなり、経験と呼ばれる強みになっていくのだと思う。悩んだら試す事、そしてその試しを経験に変える事が大切と思う。

写真のように鳥かごでライトをつくる場合、どんな形の鳥かごにどんなライトを入れて、どんな風に植えるとどう見えるのか・・・あまりやったことない事に関しては、想像と実際の見え方をどちらも行ったり来たり確認できるように、試作を作ってみる。

 

そしてアトリエ朴の欠点は、考えて作ったものを定番化して売る努力をするよりも、次の新しい物の試作に入ってしまうところ。

 

知ってる。