アイアンウッド(ウリン材)

ウリン材のフェンスとバラ

今回はアイアンウッド60mmの角材を柱にして、12mmの板材をフェンス部にご提案させていただきました。木材の基本的な金額設定は輸入先で立米換算になることが多いので、コスパを考えた12mmでのご提案です。ただ12mmでは柱から柱を1800mm飛ばすのは少し反りなどによるバラつきが出てしまいそうな気もしたので、様子を見てばらつくようなら中柱をフェンス部に追加しましょうという進め方にさせていただきました。でも届いた12mmは物も良くて、きれいに通ったフェンスになりました。ちなみに写真の板材が105mmで目地(隙間)が25mmです。

ウリン材は硬いので、しっかり下ごしらえの穴あけや座彫りをしないとですが、できてしまうと丈夫で長持ちで安心です。今回のようにバラを這わせたりするにも熱を持ちすぎないので、良いですね。今回は経年変化による美しさを狙った“無塗装”です。今度ここに施主様デザインのアイアンフェンスを一部組み込む予定で、これもあえての錆仕様にします。定着錆で黒っぽくなったころ、ウリンは白褐色に変化して渋い調和になりそうです。そこにイキイキとした緑の葉や色気のあるバラが咲く。。。。素敵だ。

ちなみに時々やりますが、最初に腐りやすいのは柱の小口や足元なので、柱だけアイアンウッドにしたり、アルミの角材を使うやり方も効果があります。

そして実は今回のお施主様は本などにも出ているセンス抜群のあのお方。植わっている植物や小物使いなど、勉強になりました。もう一つ驚いたのが、通る人通る人お施主様へ声をかけていかれる。お庭にいないときは、通り過ぎざまに覗き込んで探す人も多い。これって、お施主様の人柄がもちろんあると思いますが、同時にお庭をきれいにして、上手に植物を育てていると地域の人がつながりやすくなるんだと改めて実感しました。

新年のお慶びを申し上げます

作品名「」左側の蝉の抜け殻がポイントです。ここで本当に羽化しました。

新年のお慶びを申し上げます

皆様にとって心豊かな一年をとなりますよう重ねてお祈り申し上げます。

2020年 元旦 アトリエ朴 スタッフ一同

新しい年も心豊かな一年となりますように。

“冬枯れ” 写真に見えるけど長野の描いたイラストです

うちは門松など作らないので年の瀬感があまりないのですが、気が付けば本日は大掃除の日となり、基本的には今日で仕事納めとなりました。一部今年中に終えようと思っていた仕事も来年に持ち越させていただいてしまいましたが、仕事をご依頼いただきました方々、ご協力いただいた方々に深くお礼申し上げます。ありがとうございました。

駆け抜けたけど、多くの感動的な出来事もあり、充実した一年だったと思います。価値観もどんどん変化している今、お客様のニーズともっと、時代を含めた潜在的なニーズもしっかりとらえ、提案できるようにもっともっと“考える”アトリエ朴でありたいと思います。

来年は、お庭づくりという仕事の傍ら、1月の第3週にNHK趣味の園芸で「花柄も美しい宿根草ガーデン」という番組に出演させていただきます。春のイベントでも空間を作らせていただく予定があり、ガーデン誌での新たなコラムも現在構想を練っております。こういった事は普段会えない情熱的な人達と逢える事も多く、固まりかけた脳を柔らかくしてくれる効果もあり、スタッフには迷惑かけますが、こちらへも全力で挑んでいこうと思っています。

このブログを何かの拍子ででも読んでいただいた皆様が、良い年を迎えられるよう、心からお祈り申し上げます。

 

Cultivator

生まれたてのお庭

 

先日は大きなお庭のベースづくりに関わらせていただき、新たなお庭が生まれました。 これから低木や植栽という庭の主役たちが植わっていったり、より見た目を良くつくりなおしたり、もっと機能性を考えたり、お庭が生まれるとやりたいことやアイディア、ミッションが次々と出てきます。実はこれが世界中の人がはまるお庭の魅力?そして、その答え合わせは春が来るたびに行われ、さらに来年はもっとここをこうして・・・とさらなるアイディアが出てきてしまう。

それが楽しいですよね。

根を張りやすいように・・・

当初は堆肥で土づくりを行う予定でしたが、思った以上に粘土質だったため、屋上で使う水はけの良い砂に近い土も2立米以上鋤きこみました。全てユンボで土を軽く耕してからスコップでひっくり返してカルチベーターで細かくしていきます。植栽前だからできるダイナミックな作業。とても地味だけど大切な部分です。

これから毎年少しづつ育っていくお庭。訪れる楽しみがまたひとつ増えました。

リスはドングリを隠すのか

 

事務所というより隠れ家的なアジト。

事務所で仕事をしていて、配達物などが届くとはじめて来たドライバーさんに「いいところで仕事していますね!」って言われます。当たり前になる事って忘れてしまいそうですが、実は外を眺めては「いいところで仕事させてもらっているなあ。。。」っていつもちゃんと感じています。巨大な落葉樹が多いので、季節ごとに風景は一変します。どの季節も良さがありますが、初冬というのか、今の時期も紅葉による調和と、落ち葉が土を覆い隠す雰囲気が良くてとても好きな季節です。

空気が凛と引き締まる夜

夜は、まさに山の中で仕事をしているかのような雰囲気になります。幼少時代、ドングリを探して拾い集めた記憶がありますが、ここは探す必要がありません。

ドングリじゃないところを探す方が難しい。。

今年が特にドングリ多いのかもしれません。最近台風なども多く、木々が警戒して多くの子孫を残そうという力を使っているのかも・・・。なんにしても仕事って人生の中でも多くの時間を費やすもので、その仕事場がこの環境であることにいつも嬉しく思います。いつも誘ってくれたオーナーに感謝です。

 

エバーゴールドのベッド

10月が色々あって、かなり考え事していたというか、ぼぉーっとしていたというか、、セブンイレブンのカフェオレを良く飲むのですが、頼んでカップを受け取り、そのまま車に行って空のカップ持って帰って来ていたり、右手に空き缶と左手に財布を手に持って、ゴミ箱に左手の財布を入れてしまったり。

そんな折、仕入先である意味商品の上に寝そべる猫。この子の「ニャー」は、私には「あわてないあわてない。一休み一休み。」と諭してくれているようでした。

E&Gアカデミー

実のなる停留所

先日の日比谷ガーデニングショーの写真をちゃんと撮れていなかったなぁ・・・と思っていましたが、一眼レフで撮影した生徒からきれいな写真をもらえたので、ポートフォリオ的にアップさせていただきます。

目を引くブルーの建物に合わせたコスモス“イエローキャンパス”

今の自分を作っているのは過去の自分なわけで、歩んできた道が大きく影響します。私は自分のセンスを磨くために過去10回以上ガーデンコンテストに参加して、来場者の生の声を「教え」として、自分が良いと思う空間と、様々な好みの方々の良いと思う空間を擦り合わせて、自分の中に判断する物差しを作ってきました。そんなわけで、E&Gアカデミーから、実習授業の講師として依頼を受け、過去3年間、指導という仕事もさせていただいてきました。

丸形ペイビングもオリジナル制作

業界の話でいうと、高校を卒業した時点で、「自分は造園がしたい、ガーデンデザイン、エクステリアデザインを学びたい」という学生はまれで、ほとんどの学生はまず大学に入る時代です。生徒は高卒が減り、社会に出て色々見てから、この業界を目指す人が増えています。全体的にはMax60名だった生徒も今は15人程の小さな学校です。ただし、レベルは高いです。一年で、本当にこれは生徒のプラン??という驚きの成長を見せます。

地域コミュニティがテーマの停留所

教えるという事は、間違ってはいけないので、今まで知っているつもりの知識をもう一度確認する必要があります。改めて自分の勉強になりました。

そりゃあ真剣風にもなります

小さな空間ですが、色調、形、植栽選び、建物と樹木の関係、高さ関係、躯体のテクスチャなど、様々な要素が複雑に絡み合い、計画時の狙いと実際に製作した時のズレなど様々勉強になります。また、複数で一つの作品を作る難しさと面白さ、生徒同士はもちろん、先生同士でさえ熱い議論なしには進めません。

この地域をどんなふうに想像したか?小物での表現

今回、見事に生徒は、3×2Mの空間ではなくある地域の「まちの姿」をデザインしたと思っています。おそらくここが評価されていただけたトップの大臣賞。

不自然なI miss you

作品が仕上がったときに、誰とも言わず書いたI miss you 。これは実は、一番最初のコンセプトワークの時に、出た「貴方がいないと私は寂しい」という幻のコンセプトを英語にしたもの。(生徒の中には昨年まで中学で英語を教えていた先生もいます。)この落書きは内輪ネタになってしまいますが、こうゆうのは、この作品が誰か一人の作品ではなく生徒一丸でつくったという証拠。この作品になるまでに、積み上げた様々なアイディアがあって、そこから引かれてこれができているという証みたいな気持ちを皆がノリで書いたもの。こうゆうのは大切だと思います。

笑顔が弾けた! 大賞受賞の貴重な瞬間写真
(オマケ)大臣賞で生徒は全員、テレビ出演も果たしました

みんな本当におめでとう!

長距離仕入れ

先日日比谷ガーデニングショーコンテスト発表の後、JAG理事会を経て車で宮城県へと仕入れに向かいました。わざわざ1000Km走る意味のある生産者さんです。本当はグラスの話を書きたかったけど、それ以上に感じてしまった想いは台風の水害。弊社事務所の廻りでも被害はありました。そして、この生産者さんの廻りでも今でも断水状態で、井戸のあるこの生産者さんの社長は地域の方へ水を分けています。

施工を担当する小林は一日避難所へと行きましたが、そこでの一日は非常に疲れるものだったと話していました。何日も避難所で過ごす方を思うと心が痛みます。体育館に持ち込めるような組み立て式のカプセルホテルのもう少し大きい版みたいなのを国で1万くらい用意できないでしょうか?一斉に被災するわけではないので、復旧の遅い地域に届けるようなシステムがあって、小さくともプライベートな安心して眠れる空間が出来上がれば少しは違うような気がします。

今日は千葉の現場の後、東松山のお庭へ向かいましたが、東松山も水害があった地域です。助かったエリアと被害のあったエリアが本当に紙一重で、なんとも複雑な気持ちになりました。

被災された方へ心よりお見舞い申し上げます

モチベーションの魔法

中学生の勉強が楽しいような、嫌いのような微妙な時期に、不思議とパイロットの2020シャープペンシルを使うとノートに字を書くという事が楽しく感じられました。振ると芯が出るというのが当時最大の特徴でしたが、その事よりも、持つ部分の太さというか安定感が凄く好きでした。

30年程前の話になってしまいますが、なぜか急に思い出し、amazonでフレフレシャープと検索すると今でも販売していたので、すぐにクリックしました。

飛びぬけたヒット商品ではないかもしれないけど、こんなモチベーションを上げてくれるアイテムってそうそう出逢えないと思います。

読書したくなる小屋?

先日作らせていただいたお庭の小屋ですが、扉を開け放ち、緑を眺めながら座り心地の良いソファを置いてもらい、ゆっくり読書をしてもらいたい。そんな思いで作りました。本を読みたい気分でなくとも、ここに来ると読みたくなる。自分にとってのパイロット2020シャープペンシルぐらいモチベーションがあがる小屋になっているといいなぁ。

スッキリ機能的な門扉

左側の幅狭い方は、ほとんど固定

アプローチに取れるスペースを有効活用するために、表札、インターフォン、ライト、ポスト等を門扉に取り込んだオリジナルデザインです。ポストへの投函物は門扉の内側から取りたいというご要望で、門扉にポストを取り込みました。いつもは右側しか開閉しませんが、いざという時は左手も開きます。そして、ポストの出っ張りがあると、あまり開かないから、左扉は外側に開き、右扉は内側に開くという特別な作りです。

以前作ったのは木材+アイアン

去年もこのパターンで作らせていただきました。今見ても相当格好良い。

オリジナルで作ると大量生産品に比べてコストはかかるけど、エクステリアの中でメリハリをつけるには、全体を植物などで優しく作って、門扉をキュッと締りのある格好良い物にすると個性と優しさのナチュラルモダンが作りやすい気がします。

話は変わって先日の雑司ヶ谷前庭コンテストの表彰式で司会をしてくださった有名な方とは、、、、じゃん!

特ダネでいつも拝見していた笠井アナでした !とても優しい人柄でした。先月でフジテレビを退社してフリーになるというなんとフジ社員として最後の仕事らしかったです。この前庭コンテストという取り組み、表彰式で他の方の素晴らしいフロントガーデンを見る事、興味を持つきっかけにもなりますね。自発的に行っているイベントに豊島区の区長も駆けつけていました。他の地域でも取り入れられそうなアイディアですね。

家守奇譚

昔、滋賀~京都を見学に行った際に、前もってガーデンデザイナーの粋な先輩に勧められた本が梨木香歩さんの“家守奇譚”でした。

小説の舞台がこの辺りで、琵琶湖からの疎水などわかりやすい描写で書かれています。家のサルスベリに惚れられたり、幽霊や河童が出てくるちょっと変わったお話で、文章なのに風情みたいなものが感じられました。

洗い物をしようとしたら、家守がコップにしがみついている姿を見つけ、まさに奇譚の入口にいるような気分になりました。先日仕事中となりで行われていた蝉の羽化等、森では感動だらけです。

植物ひとつ、虫一匹も謎や神秘にあふれていて、それを「知りたい」という気持ちになればいいだけ。まさにセンスオブワンダーで、知りたいという気持ちがあると、あの家守奇譚そのものが極端な小説では無いような気さえしてくる。

家守はとても可愛らしく、奇麗でした。

自然石の加工(t=70mm)

自然石の駐車場

現在作らせていただいているお庭の駐車スペースの石の加工です。何が凄いってこれはタイルや薄い自然石ではなく、幅も1m近い大判で厚みも70mmの特別な石です。これを丸く刳り貫くのに小林はホールソーではなくグラインダーで感覚で行えてしまいます。

位置を出して・・・
切り込みを入れて
削る

もともと器用で、さらにこの道30年という経験もありますが、少しでもずれることのできない円という形で合わせられるのは、これもモノづくりの“センス”だと思います。