忘れがちな事

ご近所さんと話たり、土間のように使って欲しい庭。

ご近所さんと話たり、土間のようにも使って欲しい庭

赤毛のアンの庭を西武ドームの特別企画で作らせていただいたときにも感じたけど、美しい事って実は身の回りに溢れている。大切な事はそれを見つけて感動したり、喜んだり、素直に驚いたりできる自分のありかた。でも、都会と言うほどでもないここ、川越にいてもついつい忘れてしまう事がある。コンビニに新発売の豚まんフラッグがあって、それには気が付いても、その時に空が雲一つない青空だったとしてもその事には気付けず終わる事もある。どうでも良い事が脳の大半を埋めてしまって、余白が無くなってしまうような状態。

先日作らせていただいた前庭は、芝部分には土を入れてアンジュレーションを付けたけど、基本的にはとてもシンプルな作りになっています。この反対側も樹木など植栽とアプローチのみ。その理由はここから見える景色、借景にあります。じゃん。

美しい借景

別に山奥に行ったわけでもなく、弊社からも30分かからないくらいの近場。こんなに住みやすそうな気持のよいところが探すとあるんですね。大木たちと電線のかからない大きな空。季節によっても景色は変わるのでしょう。

植栽しながら、もし自分がこの辺りに住んでいたら・・・・家から見える広大な空き地にワイルドフラワーの種達をこっそりと、ごっそり蒔こう。。などといけない妄想をしていました。ベンチに座って子供さんとのんびりしてほしい。この庭は子供と雲や星を眺める庭だ。都心ではいくらお金をかけてもなかなか手に入らないコンセプト。素敵な土地を見つけましたね!うらやましい。

冬の夜のお勧め。

……。

春のミッションで、「豊かな暮らし」について改めて考えています。5年前の西武ドームでの「赤毛のアン」のミッションの際は、「心の豊かさ」について考えて表現しました。自然や身の周りの小さな美しさにも気づけて、喜び愛せる事が心豊かな事だと、当時、赤毛のアンを読み返してアンに私的には教えてもらえたと感じました。今回の「豊かな暮らし」もすごく近い事だと思いますが、“暮らし”というところにも気を配りたくて、改めて見直した映画が梨木果歩さん原作の「西の魔女が死んだ」です。

10年以上前に見た映画ですが、豊かな暮らしが、環境だけでなくおばあちゃん(サチ・パーカーさん)の語り口調にすごく表れていて、語り口調は心の持ち方から始まっているものだと改めて感じました。

期限ギリギリの仕事しながらBGMのように流したけど、心が潤いました。

今、アマゾン会員の方はプライムで観る事ができるので、もしまだ観ていない方はぜひ観てください。自分の中ではBEST5に入っちゃう映画です。

久しぶりの金沢

兼六園の雪吊ライトアップ

先日、JAG(ジャパンガーデンデザイナーズ協会)で金沢へ行ってきました。ここでは「私のひと工夫」として、それぞれデザイナーが良く見えるように、コストダウンできるようになど様々な思いから思いついた“ひとくふう”を発表しあいます。今回も会長のひと工夫や、東京のど真ん中で事務所を構えてモダンデザインとして新しい目隠しのあり方など工夫している庭衆の早野さんの話など有意義に聞かせていただきました。(金沢まで来た甲斐があった)

残念ながら雪はなかったけど、兼六園の夜の雪吊なども見る事ができました。機能美って普通は余剰を取り除いたシンプルさから生まれるインダストリアル的な美しさになりますが、雪吊に関しては機能を求めたら、形状まで超美しかったという、レアなケースだと思います。最近の金沢はだいぶ雪が降らなくなっているようで、実際には機能よりも景観づくりの要素も多いようです。

Googleさんが解析してくれるのですが、このブログは同業者の方も良く見てくださっているようです。なので、同業の方で若い方がいたら一言アドバイスさせてください。

この業界は、個人経営や会社登記していても小人数が多い業界なので、知識や経験の継承が行いずらく、それが理由かわからないけど先輩方は社内とか社外とか関係なく親切に色々教えてくれる方が本当に多い業界です。ただ、出逢わなければ何も教わる事はできません。庭園協会や造園連、私の入っているJAGなどどこの会でも良いので、ぜひ入って積極的に先輩方と出逢い、話を聞いて下さい。社外のつながりが増える事は自分自身のためにもなるし、知識を受け継ぐ事ができれば社会のためにもなる事だと思います。私も人づきあいが得意な方ではなかったので、ただ参加して横に座って、理解できない話を聞いているだけでした。それでも参加し続ける事で多くを学べたと思います。今回の「わたしのひと工夫」みたいな話の中にもリアルに使えるアイディアたくさんあるし、知識が増えるという事は、結局依頼してくださるお客様のためにもなる事だと思います。多くの先輩に出会い、たくさん話を聞いて行けたら、考え方の幅が広がるかなって思うので、ぜひまだどこにも所属していない方は業界の“集まり”に参加してみてください。問い合わせするだけで、OK。あとは皆親切ですよ。たぶん。

雑草対策の様々なカタチ

ナチュラルガーデンのアプローチ

とにかく広いお庭ですが、ここの雑草対策のご相談もありました今回のご依頼は、アプローチを作る事となりました。すごく広いので、全てに安定素材を用いると費用が掛かりすぎてしまいます。今回は対策として、安定エリアとナチュラルエリアをわけることで、ナチュラルエリアの多少の雑草もあっても良いかなという雰囲気をつくる作戦です。

そもそも、色々な植物の中から、クリスマスローズとホスタが信用できるとの事でこれらを増やしている最中です。おっしゃる通りで、クリスマスローズやホスタ、ヤブランなどはとても計算の立ちやすい植物です。見事に毎年少しづつ増やして行けています。

後、広いから木々も大きくできるので、あまり剪定しすぎずに木陰を多く作ってもらうことで、背の高いイネ科の雑草が減ってくれたらだいぶ違うと思います。後は、見た目の問題で、好き嫌いが分かれるけど、とにかく広くてアプローチも長いので、今回は普通のコンクリートでのアプローチなので、あえて泥水を一度塗るとこれはこれで庭に馴染んできます。コストもかかりません。雨で落ちたりしますが、落ちても完全な白というよりも黄土色になるので、ナチュラルな風合いが出ますよ。いかんせんコストがかからない事なので、少し試して、好きな雰囲気だったら全体にやる事もお勧めです。

お庭が広い事はもちろんうらやましいけど、実際に管理されるおうちの方は広いくて楽しい半面、大変さもありますよね。

小心者のブレイクタイム

最近美味しいお菓子をいただく事が多く、太る一方です。

ブレイクタイムでどうでも良い話です。

現場での会話はご近所様へも聞こえる事があると思うし、ある程度気を使って話をするべきだと思っています。今日は現場の立ち上がりで色々と現場で実際に作る小林さんと作り方や魅せ方、納まりなどについて打ち合わせをしていました。もちろん、真面目な話です。

既存のブロックの直角が微妙に出ていない事に対して、業界用語で「カネ(直角)が出ていない」みたいに言ったりします。今日の現場がそんな感じでした。水糸で、仕上がりの想定ラインを出しながらこの線はこっちのブロックにカネ出てるから・・・みたいに打ち合わせは進みます。至って普通の会話なんですが、小心者の私は気が気ではありません。

現場でカネカネ言っているのは野暮な業者と誤解されないだろうかと。。。。この小心ぶりは性格なので、たぶんもう治りません。

アイアンウッド(ウリン材)

ウリン材のフェンスとバラ

今回はアイアンウッド60mmの角材を柱にして、12mmの板材をフェンス部にご提案させていただきました。木材の基本的な金額設定は輸入先で立米換算になることが多いので、コスパを考えた12mmでのご提案です。ただ12mmでは柱から柱を1800mm飛ばすのは少し反りなどによるバラつきが出てしまいそうな気もしたので、様子を見てばらつくようなら中柱をフェンス部に追加しましょうという進め方にさせていただきました。でも届いた12mmは物も良くて、きれいに通ったフェンスになりました。ちなみに写真の板材が105mmで目地(隙間)が25mmです。

ウリン材は硬いので、しっかり下ごしらえの穴あけや座彫りをしないとですが、できてしまうと丈夫で長持ちで安心です。今回のようにバラを這わせたりするにも熱を持ちすぎないので、良いですね。今回は経年変化による美しさを狙った“無塗装”です。今度ここに施主様デザインのアイアンフェンスを一部組み込む予定で、これもあえての錆仕様にします。定着錆で黒っぽくなったころ、ウリンは白褐色に変化して渋い調和になりそうです。そこにイキイキとした緑の葉や色気のあるバラが咲く。。。。素敵だ。

ちなみに時々やりますが、最初に腐りやすいのは柱の小口や足元なので、柱だけアイアンウッドにしたり、アルミの角材を使うやり方も効果があります。

そして実は今回のお施主様は本などにも出ているセンス抜群のあのお方。植わっている植物や小物使いなど、勉強になりました。もう一つ驚いたのが、通る人通る人お施主様へ声をかけていかれる。お庭にいないときは、通り過ぎざまに覗き込んで探す人も多い。これって、お施主様の人柄がもちろんあると思いますが、同時にお庭をきれいにして、上手に植物を育てていると地域の人がつながりやすくなるんだと改めて実感しました。

新年のお慶びを申し上げます

作品名「」左側の蝉の抜け殻がポイントです。ここで本当に羽化しました。

新年のお慶びを申し上げます

皆様にとって心豊かな一年をとなりますよう重ねてお祈り申し上げます。

2020年 元旦 アトリエ朴 スタッフ一同

新しい年も心豊かな一年となりますように。

“冬枯れ” 写真に見えるけど長野の描いたイラストです

うちは門松など作らないので年の瀬感があまりないのですが、気が付けば本日は大掃除の日となり、基本的には今日で仕事納めとなりました。一部今年中に終えようと思っていた仕事も来年に持ち越させていただいてしまいましたが、仕事をご依頼いただきました方々、ご協力いただいた方々に深くお礼申し上げます。ありがとうございました。

駆け抜けたけど、多くの感動的な出来事もあり、充実した一年だったと思います。価値観もどんどん変化している今、お客様のニーズともっと、時代を含めた潜在的なニーズもしっかりとらえ、提案できるようにもっともっと“考える”アトリエ朴でありたいと思います。

来年は、お庭づくりという仕事の傍ら、1月の第3週にNHK趣味の園芸で「花柄も美しい宿根草ガーデン」という番組に出演させていただきます。春のイベントでも空間を作らせていただく予定があり、ガーデン誌での新たなコラムも現在構想を練っております。こういった事は普段会えない情熱的な人達と逢える事も多く、固まりかけた脳を柔らかくしてくれる効果もあり、スタッフには迷惑かけますが、こちらへも全力で挑んでいこうと思っています。

このブログを何かの拍子ででも読んでいただいた皆様が、良い年を迎えられるよう、心からお祈り申し上げます。

 

Cultivator

生まれたてのお庭

 

先日は大きなお庭のベースづくりに関わらせていただき、新たなお庭が生まれました。 これから低木や植栽という庭の主役たちが植わっていったり、より見た目を良くつくりなおしたり、もっと機能性を考えたり、お庭が生まれるとやりたいことやアイディア、ミッションが次々と出てきます。実はこれが世界中の人がはまるお庭の魅力?そして、その答え合わせは春が来るたびに行われ、さらに来年はもっとここをこうして・・・とさらなるアイディアが出てきてしまう。

それが楽しいですよね。

根を張りやすいように・・・

当初は堆肥で土づくりを行う予定でしたが、思った以上に粘土質だったため、屋上で使う水はけの良い砂に近い土も2立米以上鋤きこみました。全てユンボで土を軽く耕してからスコップでひっくり返してカルチベーターで細かくしていきます。植栽前だからできるダイナミックな作業。とても地味だけど大切な部分です。

これから毎年少しづつ育っていくお庭。訪れる楽しみがまたひとつ増えました。

リスはドングリを隠すのか

 

事務所というより隠れ家的なアジト。

事務所で仕事をしていて、配達物などが届くとはじめて来たドライバーさんに「いいところで仕事していますね!」って言われます。当たり前になる事って忘れてしまいそうですが、実は外を眺めては「いいところで仕事させてもらっているなあ。。。」っていつもちゃんと感じています。巨大な落葉樹が多いので、季節ごとに風景は一変します。どの季節も良さがありますが、初冬というのか、今の時期も紅葉による調和と、落ち葉が土を覆い隠す雰囲気が良くてとても好きな季節です。

空気が凛と引き締まる夜

夜は、まさに山の中で仕事をしているかのような雰囲気になります。幼少時代、ドングリを探して拾い集めた記憶がありますが、ここは探す必要がありません。

ドングリじゃないところを探す方が難しい。。

今年が特にドングリ多いのかもしれません。最近台風なども多く、木々が警戒して多くの子孫を残そうという力を使っているのかも・・・。なんにしても仕事って人生の中でも多くの時間を費やすもので、その仕事場がこの環境であることにいつも嬉しく思います。いつも誘ってくれたオーナーに感謝です。

 

エバーゴールドのベッド

10月が色々あって、かなり考え事していたというか、ぼぉーっとしていたというか、、セブンイレブンのカフェオレを良く飲むのですが、頼んでカップを受け取り、そのまま車に行って空のカップ持って帰って来ていたり、右手に空き缶と左手に財布を手に持って、ゴミ箱に左手の財布を入れてしまったり。

そんな折、仕入先である意味商品の上に寝そべる猫。この子の「ニャー」は、私には「あわてないあわてない。一休み一休み。」と諭してくれているようでした。

E&Gアカデミー

実のなる停留所

先日の日比谷ガーデニングショーの写真をちゃんと撮れていなかったなぁ・・・と思っていましたが、一眼レフで撮影した生徒からきれいな写真をもらえたので、ポートフォリオ的にアップさせていただきます。

目を引くブルーの建物に合わせたコスモス“イエローキャンパス”

今の自分を作っているのは過去の自分なわけで、歩んできた道が大きく影響します。私は自分のセンスを磨くために過去10回以上ガーデンコンテストに参加して、来場者の生の声を「教え」として、自分が良いと思う空間と、様々な好みの方々の良いと思う空間を擦り合わせて、自分の中に判断する物差しを作ってきました。そんなわけで、E&Gアカデミーから、実習授業の講師として依頼を受け、過去3年間、指導という仕事もさせていただいてきました。

丸形ペイビングもオリジナル制作

業界の話でいうと、高校を卒業した時点で、「自分は造園がしたい、ガーデンデザイン、エクステリアデザインを学びたい」という学生はまれで、ほとんどの学生はまず大学に入る時代です。生徒は高卒が減り、社会に出て色々見てから、この業界を目指す人が増えています。全体的にはMax60名だった生徒も今は15人程の小さな学校です。ただし、レベルは高いです。一年で、本当にこれは生徒のプラン??という驚きの成長を見せます。

地域コミュニティがテーマの停留所

教えるという事は、間違ってはいけないので、今まで知っているつもりの知識をもう一度確認する必要があります。改めて自分の勉強になりました。

そりゃあ真剣風にもなります

小さな空間ですが、色調、形、植栽選び、建物と樹木の関係、高さ関係、躯体のテクスチャなど、様々な要素が複雑に絡み合い、計画時の狙いと実際に製作した時のズレなど様々勉強になります。また、複数で一つの作品を作る難しさと面白さ、生徒同士はもちろん、先生同士でさえ熱い議論なしには進めません。

この地域をどんなふうに想像したか?小物での表現

今回、見事に生徒は、3×2Mの空間ではなくある地域の「まちの姿」をデザインしたと思っています。おそらくここが評価されていただけたトップの大臣賞。

不自然なI miss you

作品が仕上がったときに、誰とも言わず書いたI miss you 。これは実は、一番最初のコンセプトワークの時に、出た「貴方がいないと私は寂しい」という幻のコンセプトを英語にしたもの。(生徒の中には昨年まで中学で英語を教えていた先生もいます。)この落書きは内輪ネタになってしまいますが、こうゆうのは、この作品が誰か一人の作品ではなく生徒一丸でつくったという証拠。この作品になるまでに、積み上げた様々なアイディアがあって、そこから引かれてこれができているという証みたいな気持ちを皆がノリで書いたもの。こうゆうのは大切だと思います。

笑顔が弾けた! 大賞受賞の貴重な瞬間写真
(オマケ)大臣賞で生徒は全員、テレビ出演も果たしました

みんな本当におめでとう!