鉄はやわらかい?

コークスで鉄を熱しているところ

庭を構成する素材は、色々ありそうだけど、実は「植物や土」を除いたら「石」や「木材」がほとんど。これに加えて「鉄」というのもあります。そんなわけで、アイアン制作の中でも鍛造と呼ばれる部分を体験してきました。大工さんや石職人等とも話をしてきたことはありますが、「鉄」を扱う職人さんって、少し特殊で、「鉄」に対する想いの熱い人が多い気がします。実は今日溶接ではなく、鍛造という部分を体験することでこの理由がチラッと見えた気がしました。

鉄は熱いうちに打てと言いますが、焦らなくてもまた熱を入れればいいとの事。これは人生にも言えるのか?

焼きを入れた鉄は変形します。叩き方で形を作っていきます。

熱してから万力で抑えて、モンキーでクルクル回すとこんな感じに。これが鉄なのか?

とにかく焼きが入っていると変形させられる・・・

エスカルゴ

皆、思い思いにアイアン作品を作っていきます。鉄の仕事は学校もあって、生徒はいるのに働く場所が不足しているそうです。ガーデン業界は働く場所はあるのに、今一つ生徒が少ない。意外な話でした。

鉄の薔薇

普段から鉄を本職にされている方はこんなすごいのも作っていました。鉄の棒を熱して、叩いてつぶして、丸める。これを何個も大きさ変えながら作っていき、溶接で組み合わせていく。叩くのだって、そんな簡単な物じゃない。これを作っていた方は“一心不乱”格好良かった!そして最後にさりげなく、電車で持って帰れないので、どうぞってくれたんですよ??あんなに大変な作業だったのに。想いを形にしていく過程に意味を見出して熱くなれる、これは格好いい。

実用的なバール

そして初体験の私は・・・実用的なバールを叩いて叩いて、こしらえました。ひねってあるから格好いい。満足(#^.^#) 落ちていたら捨てそうな鉄の棒を熱して叩いて意味あるものに変えていく。今まで鉄には「硬い」とか「冷たい」とかそうゆう印象だったけどこの日の体験から「やわらかい」と何故か「あたたかい」という真逆のイメージも持ちました。石や木材や鉄、それぞれの特徴を知ることで、もっともっと面白い事が考えられそうな気がします。植物だけでも奥が深過ぎるのに、この業界はずっと勉強が必要ですね。これも良きかな。