“美しさ”の種類と狙い

“調和の美”と”群集美”

お客様のお庭を作るときも、ショーガーデンを作るときも、1㎡の植栽を行うときも同じことが言えると思うのですが、なんとなくよりも狙いをしっかりと持った方がうまく行くと思います。

狙いというのは”美しさ”への狙いです。これは、プロだと、経験が多いので、「考えなくても素敵な空間が作れる」という方も多いのが実際です。逆に言うとプロでも意識していない場合が多いです。美しさの狙いとは例えば、写真の植栽は”調和の美”という美しさが感じられます。つまり、仮にもうひと品種植えて、調和の美しさを表現しようと思ったら近似色やトーンを合わせていきます。

そもそも、美しさというのは個人の感覚というやっかいな部分もありますが、ほぼほぼ共有できる美しさの表現があり、それは長い時間をかけて自然と言葉になっているものも多く、例えば「群集美」例えば「形式美」「機能美」「造形美」「自然美」「健康美」・・・・わかりやすいところだと写真の「調和美」下の写真の「対比の美」。

背景の濃い常緑の緑に白樺の幹が”対比の美”

普段の花壇は、なんとなくお店で「光っている子」達を買ってきて植えてしまう事も多いかもしれません。でも、美しさを狙おう!と思う事で、事前に考えて、群集美を出そうと思えば割合として、全体の6~7割を一つの種類で植えようと狙えるし、庭づくりの躯体には、足し算をしないでシンプルに役割だけを考えた「機能美」を狙う事も可能です。

庭の美しさの・・・「○○美」を想像しながら計画を進めると美しさ、完成度があがると思います。^^何より、色んな美しさを知っている方こそ色んな表現がしたくてぶれてしまいがちですが、狙う事でいさぎよくなれて、空間全体でダイナミックに一つの表現を狙う事もできるので、格好良くなります。 特に植栽の苗や樹木を集める時の使える話かもしれません。